ウィジャ・ボード(霊応盤)


ウィジャ・ボードとは?
 現在ウィジャ・ボードという名で知られる占い・降霊術用のボードは、1890年に米国で紹介されたボードゲームの1種で、トーキングボード、スピリットボード、ウィッチボード、マジックボード、ミステリーボード、ディビネーションボードなど、いろいろな名称のものが登場しました。「ウィジャ」という名称は"Yes"を表わす仏語の「OUI(ウィ)」と独語の「JA(ジャ)」を結びつけたもので、Kennard Novelty Company社の登録商標(現在はParker Brothers社が所有)なのですが、現在ではこのジャンルの製品全般に対する呼称として使われています。

 ボードにはアルファベットやイエス・ノー、その他の記号などが記載され、使用者はプランシェットと呼ばれるガイドに指を軽く当て、異界とコンタクトをとることによってそれを移動させ、表わされたメッセージを読み取ります。ウィジャ・ボードがどのような仕組みで働くのかについては、使用者の無意識下の力によるものだというダウジングと同様の解釈や、或いは呼び出された死者の霊や悪魔の力によるものだという主張など様々な議論がなされていますが、未だに明確な答えはありません。




心構えと準備
 以下に、ウィジャ・ボードを使ったセッションに関して一般的に言われている主な諸注意をまとめたものを記載します。ウィジャ・ボードは1人で使用してはいけないと言われていますが、これは万が一使用中に身体に異変が起きて、危険な状態に陥った場合を考慮しての意味もあります。1人でプランシェットを操作しても構いませんが、その場合でも立会人として誰か他の信頼できる人と一緒に行うべきとされています。また1人であれ2人で行うのであれ、メッセージの記録係として立会人を別に参加させるのは良い考えです。

 ウィジャ・ボードは通常は2人で使用しますが、より多くの人数(3〜4人)で使用されるケースもあるようです。何れにせよ、ウィジャ・ボードによって何かが起こりえるということを全く信じていなかったり、馬鹿にしているような人と一緒に行わないようにしましょう。どれだけ真剣な態度で望むかが成功の鍵です。また、もし始めて数分で何も結果が得られなくても、すぐに諦めてしまわないようにしましょう。自転車や自動車に乗るために多少の練習期間が必要なように、ボードをうまく操ることができるようになるには経験と忍耐が必要です。

 ボードによる占い、降霊の儀式を行う場所は基本的にどこでも構いませんが、誰にも邪魔されない場所、寝室や書斎、野外の月明かりの下、墓地、海岸、夜の教室など、薄暗くて静かで落ち着く最適な場所を見つけてください。ボードは平らな机の上など安定した場所に置き、椅子もしっかりしたものを使い、ボードや自分自身がぐらついたり傾かないよう環境を整えましょう。周囲に火を点けたキャンドルを置くのは雰囲気作りには良いですが、決してボードと同じ机の上には置かないようにします。水や飲み物の入ったコップなども同様です。

 室内で行う場合、窓を開けるなど換気をよくした状態で行いましょう。長時間行う場合は頻繁に休憩をとって深呼吸をしたり、ストレッチで身体をほぐすようにします。また、終わった後は果物やお菓子を食べるなどして消耗した血糖値を補うようにします。また、ボードを毎日毎晩、連続して使用してはいけません。1週間に1度か2度位までにすべきだと言われています。また使用の際、お酒などのアルコールやドラッグなどは摂取しないように注意してください。心身に重大な危害が及ぶ可能性があります。




使ってみる
 セッションを始めるにあたって必ずしも儀式的なことを行う必要はありませんが、必要と感じるなら行っても構いません。祈りや自作のチャントを詠唱したり、精神統一のために瞑想するなど、自分自身が最も最良と思えるやり方を実行してください。使い方は到ってシンプルです。プランシェットに軽く指先を当て、質問をします。質問に対してプランシェットがボードの上のアルファベットや記号の上を移動し、そこに現われた何らかのメッセージを読み取るというものです。

 最初は「誰かそこにいますか?」「あなたの名前は×××ですか?」といった質問から始めるといいでしょう。これは死者の霊を呼び出すという考えで行う場合は呼び出したい特定の人物を想定することになるかもしれませんし、精霊や妖精、悪魔(超自然的なものであれ自分の内面にあるものであれ)などと対話を行うという考えに基づく場合はそれらの霊的な存在を想定することになるでしょう。反応や手ごたえが感じられたら、聞きたいことを尋ねます。全く何も起こらない場合、軽く円を描くように指先に少しだけ力を加えてみます。

 質問はシンプルに、かつ明確に行うようにします。反応がない場合は質問の仕方を変えてみたり、範囲を絞ってみるなどの工夫をします。長時間やっても反応がない場合、その場は一旦中止し、日を改めた方がいいでしょう。もしなんらかの動きがあった場合、プランシェットの指し示した文字や記号の意味を読み取ります。イエスやノーでの質問ならはっきりしていますが、もし不規則な文字列を指し示したような場合、一見意味のない文字列であったとしても何らかのメッセージがそこに込められている可能性があります。

 無事に質問を済ませ、セッションを終了したい場合は、呼び出した霊や精霊に対し感謝し、元の場所へと帰ってもらうようにします。これを怠ると、悪魔的なもの、邪悪なものを呼び出してしまった場合、彼らが終了後もその場に留まり、その場所や住んでいる人々に悪影響を与えたり、ボード自体に取り憑いてしまう可能性があるとも言われています。また、ボードを使わない時や席を外すときなどはプランシェットをボードの上に置きっぱなしにしておかないようにしましょう。




最後に・・・
 ウィジャ・ボードに関しては都市伝説のような様々な噂や言い伝えがあります。例えば「プランシェットが何度も繰り返し8の字形に動く場合、悪霊がボードをコントロールしている」、「神様のこと、自分の死ぬ日、金(gold)の在りかについては決して訊いてはならない」といったものや、「失くしたウィジャ・ボードは所有者の元に戻ってくる」、「ウィジャ・ボードを燃やそうとするとけたたましい音がする。その悲鳴を聞いたものは36時間以内に死亡する。唯一適切な処分方法はボードを7つに割って聖水をかけて土に埋めることだ」・・・といったものです。

 勿論、これらが真実か、単なる悪い冗談なのかはわかりません。ウィジャ・ボードはホラー的な小説や映画などに多く題材として取り入れられたため、そうした物語でのイメージと現実の体験談などが混合されながら伝承されているのかもしれません。しかし、ウィジャ・ボードが好奇心や探究心をそそる極めて魅力的なツールであることは誰の目にも明らかです。その不可思議で神秘的な現象をどのように捉えるのであれ、この興味深いアイテムの存在を無視するのは大きな損失に思えます。あなたには、何か相談したいことや逢いたい人はいませんか?

 ・・・・・・・・・  それでは、楽しんでください!!